車椅子の歴史

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日本で最初の車椅子

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日本における最初の車椅子は、残された写真から推定すると1921年頃に作られた「廻転自動車」と呼ばれるものであることが車椅子の歴史を扱った文献によって明らかにされています。製造年・製造者などは特定できませんが、人力車のメーカーが製作したものと推定されています。車椅子の歴史の中で制作者が明確であるのが、1960年頃北島藤次郎氏によって製作された車椅子。これは英国製の車椅子を見本に「藤」を使って作られたものです。車椅子の歴史において、これが日本における最初の車椅子と言っていいでしょう。戦後、北島氏は藤製を布製にし、改良を進め自動運動車を開発。この車椅子は傷痍軍人箱根療養所(その後国立箱根療養所と改称)において使用されていました。


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車椅子の歴史を大きく動かしたパラリンピック

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1964年に開催された東京パラリンピック。20を上回る参加国、370を上回る参加人数で催された大会では車椅子に乗った選手が大活躍。生き生きと競技に励んだ姿は世の中の人々に感動を与えました。同時に障害者と車椅子に対する関心が高まり、車椅子の本格的な研究が進められたのです。パラリンピックにおいての外国製の車椅子を目にした医療関係者や製造社は日本の車椅子がいかに遅れているかを実感し、車椅子のレベルをあげることに励みはじめました。「脊髄者用車椅子案」としてまとめられた研究が元となり、1971年には手動車椅子のJISが制定、1977年には電動車椅子のJISが制定されました。現在も車椅子の研究・改良は進められ車椅子の歴史を動かしています。


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歴史の中の障害者

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日本にリハビリテーション医学が組織的に導入されたのも、パラリンピックにわいたその頃です。戦後、リハビリテーションセンターに入所するのは傷痍軍人が過半数でした。障害者に職業訓練を受けさせ社会に送り出すことが目的とされていたリハビリテーションセンター。重度の障害者や回復の見込みのない障害者はリハビリを受けることさえできませんでした。ベッドで寝たきりの障害者が車椅子で動くことができる、または松葉杖を使わずに歩行できるようになる、といったこともリハビリテーションと言われるようになったのは1960年代になってからのことです。


現在、障害者はリハビリを経て、リハビリを通り越し、スポーツを楽しみ、旅行や買い物をそして仕事を楽しんでいます。そういった障害者にとって車椅子はもう、移動手段としてだけではなく、障害者が生き生きと生活するためにとても重要な役割を果たしているのです。


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